歯根破折とは
歯の根にヒビが入ったり、割れた状態のことを歯根破折といいます。
縦に割れてしまうと抜歯しなければならないことがほとんどです。
実は、歯周病、虫歯に次いで歯根破折は永久歯を失う原因として3番目に多い理由なのです。
歯根破折の症状
このケースは歯ぐきの腫れが長期間治らないとのことで、詳しく調べたところ垂直的な歯根破折を起こしていました。
歯根破折している歯は、歯周ポケットという歯と歯ぐきの境目の溝の深さに異常値が出ます。
正常な場合は2〜4㎜以内ですが、破折していると10㎜以上の値が出ることもあります。
今回のケースは12㎜でした。
完全に縦に割れていたので残念ながら抜歯となりました。
歯根破折を起こさないために
歯根破折は、神経のない歯に起こりやすいので、まずは神経を失わないようにすることが大切です。
神経のない歯のやり直しで来られた患者さんにいつ神経を抜いたか聞くと、神経が抜かれたこと自体を知らないという人がけっこうおられます。
歯の治療では、さまざまな観点から神経を抜くか抜かないかは大きな分かれ道となります。
状態によっては、神経を抜かずに治療できることもありますし、神経を抜く場合でも、精度の高い治療をすることで、歯根破折を予防できることもあります。
虫歯治療を受ける時は、どのような治療になるのか治療前にしっかり説明を聞くことをお勧めします。