歯科医実地医師・歯科医師が法医学的知識・技能を身につけて、地域の警察協力医、子ども家庭相談センターの委託医として活躍するなど、死体検案、身元確認、犯罪被害者の診察に従事できることを目的としたインテンシブコースの修了書が届きました。
インテンシブコースは、2時間×4回の講義と、滋賀医科大学での半日の実習を受けるコースでした。昨年秋に講義を受講後、年末に滋賀医大に実習を受けに行きました。
大学での実習は実際の解剖を見学するという内容ですが、私の行った日は解剖の事案がなく歯式の取り方などの実習のみでした。
今回のコースを受けたかぎりは、何かあった時に役に立ちたいという思いがありましたので、現場を見たいという話を担当の先生方にしたところ、解剖が入った日に連絡をくださることになりました。
そして12月25日、司法解剖に立ち会う機会をいただきました。
警察官が囲む中、執刀を担当する先生とサポートの先生方のチームワークが素晴らしく、無駄のない動きでくまなく全身を調べておられました。
所見を淡々と共有する現場で感じたことは「先入観にとらわれないこと」
日々の臨床でも経験則でみてしまいそうになることもあります。しかし、正しい診断を下すため、先入観にとらわれないことは重要であると改めて確認することができました。
司法解剖は理由がある時にしか行われません。
亡くなられた方の最期に思いを馳せ、いろいろと考えさせられることもありましたが、今回の経験が将来、誰かに貢献できるようにしていきます。
関係されたすべての方々、本当にありがとうございました。
